お金(投資)の教育
政府も重い腰を上げて学校教育に、お金の勉強を取り入れようとしてるそうですが、それに関して思う所を書いてみたいと思います。
その投資、なんのため?
お金の教育=投資教育では無いのですが、ここでは話をシンプルにするために敢えて投資の話をさせて頂きます。
投資には株式投資、債券投資、不動産投資と色々あって、株式や債権の中にも日本なのか海外なのか、現物なのか投資信託なのか、など色々なカテゴリーがあります。
現在政府が推し進めているのは、主に積立NISA及びiDeCoだと思うのですが、この積立NISAとiDeCoは投資の中でどんな立ち位置かという事を考えたいです。
私が思うに元々収入の低い人(私もそのうちの1人、サラリーマンとしての年収は300万円台です)が節税効果を望んでもあまり意味がないのです。それに、これらの金融商品は利回りが低め(低リスクの裏返し)なので、資金回収スピードは遅めです。
最近の若者の間では投資がブームになっていて、例えば「現預金は十万です。でも株式投資に毎月十万回しています」とかいう人もよく見かけます。しかし、物事にはバランスが重要で、お金にも①長期の運用資金(子供の教育資金や老後資金など)②中期の運用資金(結婚費用や住宅費用)③短期の資金が必要なのです。
短期の資金とは流動性資金の事で、わかりやすく言うと現預金とか定期預金です。
若者が元々少ない収入を、節税狙いの投資に回しても非効率ですし、それならば収入自体を増やす方に回した方が良い。(ビットコインやFXは博打と同じなので論外として)
それは、不動産投資でも良いですし、米国株式でも良いですし、あるいは資格や勉強に費やして本業のキャリアアップを狙っても良い。
転職しちゃっても良いんです。私は自分の市場価値を上げてどんどん転職していく「会社にとらわれない生き方」には大いに賛成です。
株式や債券はアセットロケーションの一翼でしかない
そうやって、ある程度のストックやフローを獲得した後で、どちらかというと資産形成としてではなく、資産運用として行うのが株式や債券(コモディティも)の正しいあり方のように思います。
ただし、これは私の個人的な意見です。現物株なら短期で大きく資金を増やせるし、株式は才能やセンスも重要なので、それが出来る人もいると思いますし、それを否定はしません。
ただし、大多数の人は株式のセンスなんて無いので、前述したようにまずは自己投資や不動産でフローやストックを増やしていくべきだと思うのです。
それと、一口に不動産と言っても、高リスクな物や、儲からないから手を出すべきでない不動産もあるので、それはまた別の機会にお話しようと思います。
まとめ
日本人の抱える一つの問題点に「投資アレルギー」があります。それはまず解消していく必要があるので、その入り口としてiDeCoやNISAを広めるのには多いに賛成です。
ただ、本当に必要なのは「投資をすること」ではなくて、何故投資をするのか?何のためにするのか?何歳までに幾ら利益を上げたくてリスクとリターンをどう考えているのか?といった「考えて動く」事が重要なのです。
皆がやってるから、国が勧めてるから、職場が退職金としてやらせようとしてるから、老後資金が不安だから、という受け身的な考え方でやっていても、充分ではありません。
大袈裟な話ではなく、投資とは、自分でリスクもリターンも受け入れて、自分の人生をコントロールする第一歩なのです。
少し前にかぼちゃの馬車問題がありました。センシティブな内容なので、公の場ではあまり言わないようにしていますが、あの問題で「騙された!金返せ!」という人は投資家としてはどうなんだろうと思います。
確かに無茶な融資を推し進めた銀行側にも、採算の合わない欠陥品を商品として売り込んだ業者にも責任はありますが、投資をする以上最終的には自己責任なのです。
iDeCoやNISAも元本保証ではないし、リスクゼロではないのです。いかに長期分散投資といえども出口で価額が下がっていれば損失は出るのです。
これから投資を始めようかな?という方々は、よくよく勉強して、しっかり目標設定して、金融商品を(投資対象)を自分で選んで行けるようにすると良いと思います。
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