高齢化社会における賃貸需要

日本は高齢化社会と言われて久しいです。「大家さん」として、そんな時代だからこそ出来る事が無いか考えてみました。

孤独な時代

結婚する男女が年々減っています。高齢離婚も増えています。子供を持たない夫婦が増えて、子供を作っても核家族化が進み、子供は都会へ出てしまいます。結果、晩年を一人で過ごす高齢者が増えています。今後さらに増えるだろうと予想します。

悪い側面だけではない・・が

個としての幸福を追求した結果、一人で生きていくのは1つの選択肢です。今の時代ネットがあれば山奥でも暮らせるし、やろうと思えば殆ど他人と顔を合わさなくても暮らせる。しかし、そこで問題になるのが「住居の問題」

独居の高齢者が増える一方で、マイホームを持たない層は増えて来ると予想されます(少なくとも、この低金利下でも一定数は維持するだろうと)

そもそも自由に暮らすにはマイホームは足枷という考え方もあるし、額面上のローンの返済額だけでなく保険やら固定資産税やら修繕費やら色々と掛かってくるのがマイホーム。

それなら賃貸の方が自由だし、取り組みやすい。その考え方も正しいと思います。

ただ、大家さんも管理会社も、大抵独居高齢者や老夫婦の入居は敬遠するのです。もしもの事を考えると、経営の視点からそれは致し方ないと思う。

時代の求めに応じる事。誰もやりたがらない事をやるという事。

ビジネスでも投資でも鉄則だと思います。私は将来的には高齢者の受け入れは必須だと思うし社会的意義も大きいと思うので、自身の物件で積極的な受け入れを行いたいと思っています。

具体的には、身体が不自由な方にも不自由な部位によって求めるバリアフリーが変わるというのはよく言われています。故に、高齢者受け入れの前に、○○を○○にして欲しいという要望をヒアリングした上で、リフォームを加えていくという手法などが考えられます。

幸い、バリアフリーのリフォームには公的な支援が出る場合も多いですし、何も考えずに広範なリフォームを行うよりも費用対効果は高いと考えます。

そして、施設やソーシャルワーカー等と連携して、入居者の斡旋とかもやって貰えると理想だなと思います。

高齢者施設はパンク状態ですが、例えば一人暮らしをしたがっているAさんがアパートの一室に移動して、空いた施設のスペースに別のBさんが入れるようになる、という事がスムーズに出来るようになれば、いろんな問題も改善するのではないでしょうか。

社会も動き始めている

ここに来て管理会社も重い腰を上げました。先日TVで見ましたが、AIを利用して入居者の安否確認が出来るシステムを導入する会社もあるようです。

また、意外なところでは電力会社のサービスの一つとして、決まった時間に点灯(あるいは消灯)が無いとあらかじめ設定した人に知らせてくれるシステムなどもあるようです。

これは良い流れです。一つ言えることは、大家さんも居丈高に構えて入居者さんを選べるという時代は既に終わったという事です。

なにより、懸命に頑張って来て、高麗になって住む部屋も無いというのは絶対間違っていると思うのです。

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